「普通障害者」と「特別障害者」、この二つの言葉を聞いたことはありますか?実は、所得税や住民税などで、障害者控除という税制上の優遇措置があるのですが、その対象となる障害者の区分として「普通障害者」と「特別障害者」が存在します。 普通障害者と特別障害者の違い を理解することは、ご自身やご家族が受けられる可能性のある税制上のメリットを知る上でとても重要です。今回は、この二つの区分の違いについて、できるだけ分かりやすく解説していきます。

普通障害者と特別障害者の区分:基本となる考え方

まず、障害者控除は、障害のある方とその納税者が生計を一にする親族などが、一定の条件を満たす場合に、所得税や住民税が軽減される制度です。この制度において、障害の程度によって「普通障害者」と「特別障害者」に分けられています。どちらに該当するかによって、控除できる金額が変わってくるのです。

具体的に、どのような基準で区分されるのでしょうか。一般的には、以下の点が考慮されます。

  • 身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳などの所持
  • 障害の程度(等級など)
  • 日常生活における困難の度合い

普通障害者と特別障害者の違い を理解する上で、まず障害者手帳の有無や等級が大きな判断材料となることを覚えておきましょう。

参考までに、控除額は以下のようになっています。

区分 控除額
普通障害者 27万円
特別障害者 40万円

特別障害者とは?さらに手厚い配慮が必要な方々

特別障害者とは、普通障害者よりもさらに障害の程度が重く、日常生活において特別に支援が必要とされる方を指します。税制上の控除額も、普通障害者よりも高額に設定されています。これは、その方の生活を支えるための負担が大きいということを考慮しているためです。

特別障害者に該当するかどうかは、主に以下のいずれかの条件を満たす場合とされています。

  1. 身体障害者手帳の等級が1級または2級の方
  2. 療育手帳の判定がAの方
  3. 精神障害者保健福祉手帳の等級が1級の方

これらの手帳を持っている場合でも、等級や判定によって普通障害者になるか、特別障害者になるかが決まります。 普通障害者と特別障害者の違い は、このような具体的な障害の程度によって明確に分かれているのです。

普通障害者とは?基本的な控除が受けられる方々

普通障害者とは、特別障害者には該当しないものの、一定の障害があると認められる方を指します。障害者控除の対象となる方の中で、特別障害者以外のすべての方が普通障害者となります。こちらも、所得税や住民税の軽減措置を受けることができます。

普通障害者として認められるための主な条件は以下の通りです。

  • 身体障害者手帳の等級が3級から6級の方
  • 療育手帳の判定がBの方
  • 精神障害者保健福祉手帳の等級が2級または3級の方
  • 65歳以上で、一定の障害がある方(障害者手帳などを持っていなくても認められる場合があります)
  • 障害者手帳などの所持はないが、一人で生活することが困難な程度の精神または身体の障害がある親族を扶養している方

普通障害者と特別障害者の違い を理解する上で、普通障害者はより広い範囲の方が対象となることが分かります。

生計を一にする親族がいる場合の考慮事項

障害者控除は、障害のあるご本人だけでなく、その方と「生計を一にする」親族がいる場合にも適用されます。生計を一にする、というのは、同居しているか、別居していても生活費や学資金などを常に送金しているような関係を指します。 普通障害者と特別障害者の違い はこの「生計を一にする」という点にも関わってきます。

例えば、一人暮らしの高齢のご両親を仕送りで援助している場合、そのご両親が障害者であれば、扶養しているお子さん(納税者)は障害者控除を受けることができる可能性があります。この場合、ご両親が普通障害者か特別障害者かによって、控除額が変わってきます。

いくつか具体的なケースを見てみましょう。

  1. 納税者自身が障害者である場合
  2. 納税者の配偶者や親族が障害者であり、納税者と生計を一にしている場合

どちらのケースでも、障害の程度に応じて普通障害者または特別障害者として扱われます。

障害者手帳の種類と区分への影響

障害者控除を受けるにあたり、障害者手帳の種類は非常に重要な判断基準となります。前述したように、身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳の等級によって、普通障害者か特別障害者かが決まることが多いです。 普通障害者と特別障害者の違い は、これらの手帳の等級と密接に関連しているのです。

それぞれの障害者手帳について、簡単にまとめると以下のようになります。

  • 身体障害者手帳 :身体の機能障害について交付されます。等級は1級から7級まであり、1級、2級が特別障害者、3級から6級が普通障害者となることが多いです。
  • 療育手帳 :知的発達の遅れについて交付されます。判定は「A(重度)」、「B(軽度)」などがあり、Aが特別障害者、Bが普通障害者となることが多いです。
  • 精神障害者保健福祉手帳 :精神疾患による障害について交付されます。等級は1級から3級まであり、1級が特別障害者、2級、3級が普通障害者となることが多いです。

これらの手帳は、自治体によって名称や等級の区分が若干異なる場合があるので、ご自身の状況に合わせて確認することが大切です。

所得税・住民税における障害者控除の金額

普通障害者と特別障害者の違い によって、実際に控除される金額が変わることを改めて確認しておきましょう。これは、納税者の所得税や住民税の負担に直接影響します。

所得税の障害者控除の金額は以下の通りです。

区分 控除額
普通障害者 27万円
特別障害者 40万円

住民税についても、同様の控除額が適用されます。これらの控除額は、所得税や住民税の計算において、課税される所得金額から差し引かれるため、結果として税金が安くなります。

例えば、所得税率が10%の場合、普通障害者であれば27万円×10%=2万7千円、特別障害者であれば40万円×10%=4万円の節税効果が見込めることになります。

障害者控除以外にもある!関連する税制優遇

障害者控除以外にも、障害のある方やそのご家族が受けられる税制上の優遇措置があります。 普通障害者と特別障害者の違い は、これらの制度にも影響することがあります。

  • 同居特別障害者 :納税者と生計を一にする特別障害者(前述の基準よりもさらに重度の障害)を扶養している場合、さらに追加の控除(所得税で71万円)が受けられます。
  • 寡婦・ひとり親控除との併用 :障害者控除は、寡婦控除やひとり親控除と併用できます。
  • 医療費控除 :障害を直接の原因として、一定の医療費がかかった場合、医療費控除の対象となることがあります。

これらの制度を正しく理解し、活用することで、経済的な負担を軽減することができます。

障害者控除の対象となるかどうか、また、普通障害者と特別障害者のどちらに該当するかは、個々の状況によって異なります。税務署や市区町村の窓口、または税理士などの専門家に相談することをおすすめします。

普通障害者と特別障害者の違い は、単に言葉の区別だけでなく、税制上の恩恵にも関わる大切なポイントです。ご自身の状況や、身近な方の状況を把握するために、この知識が役立てば幸いです。

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