「手根管症候群と腱鞘炎の違いって、なんだか難しそう…」と思っていませんか? この二つは、どちらも手の痛みやしびれを引き起こす代表的な症状ですが、原因や症状の出方が異なります。この記事では、手根管症候群と腱鞘炎の違いを、分かりやすく、そして詳しく解説していきます。 この違いを理解することは、適切な対処法を見つけるために非常に重要です。

症状の現れ方で見る、手根管症候群と腱鞘炎の違い

まず、症状の現れ方から手根管症候群と腱鞘炎の違いを見ていきましょう。手根管症候群は、手首にある「手根管」というトンネルの中で神経が圧迫されることで起こります。そのため、親指、人差し指、中指、そして薬指の半分にしびれや痛みを感じることが多いのが特徴です。夜中に症状が悪化しやすいのも、手根管症候群によく見られるパターンです。

一方、腱鞘炎は、筋肉の動きをスムーズにする「腱」とその周りを覆う「腱鞘」という部分に炎症が起こる状態です。そのため、特定の指や手首を動かしたときに痛みを感じることが多く、例えば、赤ちゃんを抱っこする動作や、パソコン作業など、特定の動きで症状が出やすい傾向があります。

以下に、それぞれの症状の特徴をまとめました。

  • 手根管症候群:
    • 親指、人差し指、中指、薬指の半分にしびれや痛み
    • 夜間に症状が悪化しやすい
    • 物を握る力が弱くなることがある
  • 腱鞘炎:
    • 特定の指や手首を動かしたときの痛み
    • 指の曲げ伸ばしで引っかかりを感じることがある
    • 患部が熱を持ったり、腫れたりすることがある

原因の違い:どこに問題があるの?

手根管症候群と腱鞘炎では、痛みの原因となる部分が異なります。手根管症候群は、手根管という狭い空間で神経が圧迫されることが原因です。この圧迫は、手首の使いすぎによるむくみや、手首の骨折、関節炎など、さまざまな要因で起こり得ます。

例えば、手根管症候群の原因となりうるものをいくつか挙げてみましょう。

  1. 手首の使いすぎ(長時間のパソコン作業、スマホの多用など)
  2. 妊娠や出産によるホルモンバランスの変化
  3. 関節リウマチなどの病気
  4. 手首の骨折などの外傷

対して腱鞘炎は、腱とその腱鞘の間に炎症が起きることが原因です。これは、腱が腱鞘の中を何度もこすれることで発生します。例えば、以下のような状況が腱鞘炎を引き起こしやすくなります。

原因
繰り返しの動作 キーボード入力、裁縫、楽器演奏
急激な負荷 重いものを急に持ち上げる
冷え 手先が冷えると血行が悪くなり、症状が出やすくなる

診断方法の違い:どうやって調べるの?

手根管症候群と腱鞘炎の診断方法にも違いがあります。医師は、症状の聞き取りや、手首や指の動きの検査を行います。手根管症候群の場合、手首を曲げたり、神経を軽く叩いたりすることで症状が悪化するかどうかなどを確認します。さらに、筋電図検査や神経伝導速度検査といった専門的な検査で、神経の通り具合を詳しく調べることもあります。

腱鞘炎の診断では、痛む部分の特定が重要になります。医師は、指を曲げ伸ばしする際の痛みや、しこりの有無などを確認します。場合によっては、超音波検査(エコー)で腱や腱鞘の状態を詳しく見ることもあります。

治療方法の違い:どんな治療があるの?

治療法も、手根管症候群と腱鞘炎では異なります。手根管症候群の治療では、まず安静にすることが大切です。症状が軽い場合は、装具(サポーター)で手首を固定したり、炎症を抑える薬を使ったりします。それでも改善しない場合は、手術で圧迫されている神経を解放する治療が行われることもあります。

腱鞘炎の治療も、まずは安静が基本です。痛む動きを避けるようにし、湿布や塗り薬で炎症を抑えます。場合によっては、注射で炎症を抑える治療が行われることもあります。症状が重く、保存療法で改善しない場合は、手術で炎症を起こしている腱鞘を切開することもあります。

予防方法の違い:どうすれば防げる?

手根管症候群と腱鞘炎、それぞれの予防法にも違いがあります。手根管症候群の予防としては、手首に負担をかけるような動作を避けることが重要です。長時間同じ姿勢で作業する際は、こまめに休憩を取り、手首をストレッチするなどして血行を良くしましょう。また、妊娠中や産後の女性は、ホルモンバランスの変化に注意し、無理のない範囲で手を使うことが大切です。

腱鞘炎の予防には、指や手首を酷使する作業を控えること、そして作業環境を整えることが有効です。例えば、パソコン作業では、キーボードやマウスの配置を見直したり、クッションを使ったりすることで、手首への負担を軽減できます。また、冷えは症状を悪化させることもあるので、手先を冷やさないように温めることも大切です。

これらの予防策を日常生活に取り入れることで、両方の症状のリスクを減らすことができます。

手根管症候群と腱鞘炎の違いについて、ご理解いただけましたでしょうか? どちらも辛い症状ですが、原因や治療法が異なります。もし、手の痛みやしびれを感じたら、自己判断せずに、まずは医療機関を受診して、正確な診断を受けるようにしましょう。

Related Articles: