「なんだか調子が悪いな…」と感じたとき、どの科を受診すれば良いか迷ったことはありませんか?特に「循環器内科」と「消化器内科」は、それぞれ体の重要な役割を担っているため、その違いを理解しておくことは、早期発見・早期治療につながる大切な第一歩です。本記事では、この 循環器内科と消化器内科の違い を、分かりやすく、そして詳しく解説していきます。
「体」と「食べ物」の専門家?:循環器内科と消化器内科の基本
まずは、それぞれの科がどんな場所で、どんな病気を診ているのか、基本的なところから見ていきましょう。循環器内科は、私たちの体を隅々まで巡っている「血液」と、それを送り出す「心臓」、そして血管に関わる病気を専門に扱います。まるで、体全体を走る「道路」とその「交通量」を管理するお医者さんのイメージです。一方、消化器内科は、私たちが食べたものを栄養に変え、体外に排泄するまでの一連の働きを担う「消化器官」の病気を診ます。こちらは、食べ物が通る「トンネル」や「工場」のトラブルシューティングをするお医者さんと言えるでしょう。
循環器内科と消化器内科の違い を理解することで、自分の症状に合った科をスムーズに選ぶことができます。例えば、胸が痛い、息切れがする、といった症状であれば循環器内科、お腹が痛い、吐き気がある、といった症状であれば消化器内科が考えられます。
しかし、中には両方の科に関係する症状もあります。例えば、激しい運動をした後に胸が痛む場合、それは心臓の問題かもしれませんし、食後に腹痛が起きる場合、それは消化器官の問題かもしれませんが、ストレスが原因で心臓にも消化器官にも影響が出ている、ということも考えられます。そのため、症状を詳しく医師に伝えることが大切です。
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循環器内科で扱う主な病気
- 狭心症・心筋梗塞
- 不整脈
- 心不全
- 高血圧
- 脳卒中(原因によっては)
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消化器内科で扱う主な病気
- 胃炎・胃潰瘍・十二指腸潰瘍
- 逆流性食道炎
- 過敏性腸症候群
- 肝炎・肝硬変
- 膵炎
- 大腸ポリープ・大腸がん
心臓と血管の「ポンプ」と「管」の健康を守る!:循環器内科
循環器内科は、心臓のポンプ機能や、全身に血液を運ぶ血管の健康を守る専門家です。私たちの体は、心臓が一生懸命血液を送り出すことで、酸素や栄養が全身に行き渡り、活動することができます。この心臓や血管に異常が起きると、体に様々な不調が現れます。
具体的には、以下のような検査や治療が行われます。
| 検査名 | 目的 |
|---|---|
| 心電図 | 心臓の電気的な活動を記録し、不整脈などを調べる |
| 心臓超音波検査(エコー) | 心臓の形や動き、血液の流れなどを詳しく見る |
| ホルター心電図 | 24時間心電図を記録し、普段気づかない不整脈などを調べる |
これらの検査を通して、狭心症や心筋梗塞、不整脈、心不全といった病気が見つかることがあります。これらの病気は、放っておくと命に関わることもありますので、 早期発見・早期治療が非常に重要 です。
また、高血圧は「サイレントキラー」とも呼ばれ、自覚症状がないまま進行し、心臓病や脳卒中のリスクを高めます。血圧の管理も循環器内科の大切な役割です。
食べ物を「分解」し「吸収」する旅をサポート!:消化器内科
消化器内科は、口から入った食べ物が、食道、胃、小腸、大腸、そして肛門までの消化器官でどのように処理され、栄養として吸収され、老廃物として排泄されるか、その一連の流れに関わる病気を診ます。食事は私たちの生命活動の基本ですから、消化器官の調子が悪いと、全身の健康にも影響が出てきます。
消化器内科では、以下のような検査がよく行われます。
- 胃カメラ(上部消化管内視鏡検査):食道、胃、十二指腸の内部を直接観察します。
- 大腸カメラ(下部消化管内視鏡検査):大腸の内部を直接観察します。
- 腹部超音波検査(エコー):肝臓、胆嚢、膵臓、腎臓などの臓器の状態を調べます。
- CT検査・MRI検査:より詳しく臓器の構造や病変を調べます。
これらの検査によって、胃炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、逆流性食道炎、過敏性腸症候群、肝炎、膵炎、そして近年増加している大腸ポリープや大腸がんなどの病気が診断されます。
症状としては、腹痛、吐き気、嘔吐、下痢、便秘、食欲不振、血便、黄疸(皮膚や白目が黄色くなること)など、様々です。これらの症状がある場合は、消化器内科の受診を検討しましょう。
症状から考える:どちらの科に行くべき?
「胸がドキドキする」「動くと息が苦しい」「足がむくむ」といった症状は、循環器系の問題が考えられます。心臓の働きが悪くなっている、あるいは血管に詰まりや狭窄がある、といった状態が疑われます。
一方で、「みぞおちが痛い」「食後に胃がもたれる」「下痢が続く」「便に血が混じった」といった症状は、消化器系の問題が考えられます。胃や腸、肝臓などに炎症や潰瘍、ポリープなどがある可能性が疑われます。
しかし、中には症状が重なる場合もあります。例えば、ストレスは心臓にも消化器にも影響を与えることがあります。どちらの科を受診すべきか迷った場合は、まずかかりつけ医に相談するか、症状をより詳しく医師に伝えて判断してもらうのが良いでしょう。
検査方法の違い:目で見るか、電気を見るか?
循環器内科と消化器内科では、診断のために行われる検査方法にも違いがあります。循環器内科では、心臓の動きや電気信号を調べる検査が中心です。例えば、心電図は心臓の拍動のリズムや強さを、心臓超音波検査は心臓の大きさや壁の厚さ、弁の状態などを詳しく見ることができます。
一方、消化器内科では、消化器官の内部を直接観察したり、外部から臓器の状態を画像で確認する検査が中心です。胃カメラや大腸カメラは、消化器官の粘膜に炎症や潰瘍、ポリープなどがないかを肉眼で確認できます。腹部超音波検査は、肝臓や膵臓、胆嚢といった臓器の腫れや石の有無などを調べることができます。
それぞれの検査は、その臓器の持つ機能や構造に特化したものです。
治療方法の視点:薬物療法から手術まで
両科ともに、病気の種類や進行度に応じて、様々な治療法が用いられます。薬物療法は、どちらの科でも基本となる治療法です。循環器内科では、血圧を下げる薬、血液をサラサラにする薬、心臓の働きを助ける薬などが使われます。
消化器内科では、胃酸を抑える薬、腸の動きを整える薬、炎症を抑える薬、肝臓の働きを助ける薬などが処方されます。また、病気によっては、内視鏡を使った治療(ポリープ切除など)や、カテーテルを使った治療(血管拡張など)が行われることもあります。さらに、重症な場合には手術が必要となることもあります。
ご自身の症状と、それぞれの科が専門とする病気を照らし合わせる ことで、より的確な受診につながります。
普段からの予防と健康管理
循環器系の病気も消化器系の病気も、日頃からの生活習慣が大きく関わっています。バランスの取れた食事、適度な運動、十分な睡眠、そしてストレスを溜めないことが大切です。
特に、循環器系の病気予防には、塩分や脂肪分の摂りすぎに注意し、適度な運動で血行を良くすることが効果的です。消化器系の病気予防には、規則正しい食生活を心がけ、消化の良いものをゆっくり食べる習慣が大切です。
定期的な健康診断を受けることも、病気の早期発見につながる非常に有効な手段です。
「循環器内科と消化器内科の違い」を理解することは、自分の体の声に耳を傾け、適切な医療を受けるための第一歩です。どちらの科を受診すべきか迷ったときは、遠慮なく医師に相談しましょう。あなたの健康な毎日をサポートするために、専門家がいます。