「内部監査」と「内部統制」、この二つの言葉、似ているようで実は違うんです。 内部監査と内部統制の違い をしっかり理解することは、会社をより良く、そして安全に運営するためにとっても大切。このページでは、それぞれの役割や目的を分かりやすく解説しますよ!
「内部統制」ってそもそも何? ~会社の「ルールブック」と「見張り番」~
まず「内部統制」から見ていきましょう。これは、会社が事業をスムーズに進め、目標を達成するために、自分たちで定めた「ルール」や「しくみ」のこと。例えるなら、会社という大きなお家を、みんなが安全に、そして効率よく暮らせるようにするための「ルールブック」や「見張り番」のようなものです。
内部統制には、いくつかの大切な目的があります。
- 業務の適正性: 不正やミスが起こらないように、ちゃんとした手順やチェック体制を作る
- 財務報告の信頼性: 会社の成績(決算書など)が、ウソなく本当の姿を表しているようにする
- 法令遵守: 法律や会社のルールを守って、みんなが安心して働けるようにする
- 資産の保全: 会社の財産(お金や物)が、勝手に使われたり、なくなったりしないように守る
これらの目的を達成するために、会社では様々な仕組みが作られています。例えば、
- 承認が必要な金額が決まっている(稟議制度)
- お金の出入りをチェックする担当者がいる
- パスワードを設定して、勝手に情報を見られないようにする
- 使ったお金の領収書を必ずもらう
こうした一つ一つが、内部統制の具体的な形なんです。この内部統制がちゃんと機能していることが、会社の安定と成長には欠かせません。
「内部監査」の役割 ~「ルールブック」がちゃんと守られているかチェック!~
次に「内部監査」についてです。内部監査は、先ほど説明した「内部統制」が、きちんと機能しているかどうかを、会社の中の独立した立場で「チェック」する活動のこと。例えるなら、お家を建てた後、その「ルールブック」通りにみんなが生活しているか、お家の「見張り番」が定期的に巡回して確認するようなイメージです。
内部監査の主な目的は、
- 内部統制の有効性を評価する
- 業務上のリスク(危険なこと)を発見し、改善策を提案する
- 不正や法令違反がないかを確認する
- 業務の効率化や改善点を指摘する
内部監査は、会社の経営者や株主が、会社がきちんと運営されているかを確認するための「目」や「耳」のような役割も担っています。監査結果は、経営層に報告され、会社の改善に役立てられます。
内部監査と内部統制の関係を、簡単な表にまとめるとこんな感じです。
| 内部統制 | 内部監査 |
|---|---|
| 会社を良くするための「ルール」や「しくみ」 | その「ルール」や「しくみ」がちゃんと機能しているか「チェック」する活動 |
| 「作る側」「実行する側」 | 「評価する側」「監視する側」 |
内部統制の具体的な項目を見てみよう
内部統制をもう少し具体的に見てみましょう。会社が円滑に、そして安全に動くためには、様々なルールや仕組みが必要です。例えば、
- 職務分掌: 「この仕事はAさん、あの仕事はBさん」のように、担当を明確にすること。これにより、一人の人が不正をしにくくなります。
- 承認プロセス: 大きな金額の支出には、複数の人の承認が必要、といったルール。
- 記録の正確性: お金の出入りや、行った取引などを、正確に記録すること。
- 情報セキュリティ: 会社の秘密情報が、外部に漏れたり、勝手に見られたりしないようにすること。
これらの項目は、会社によって内容が異なりますが、目指すところは同じ。「会社を正しく、効率よく動かす!」ということです。
内部監査の進め方
では、内部監査は具体的にどのように進められるのでしょうか?
- 監査計画の策定: 「今年はどの部署の、どんな業務をチェックしようか?」という計画を立てます。
- 予備調査: 事前に資料を集めたり、担当者から話を聞いたりして、大まかな状況を把握します。
- 実査: 実際に現場に行って、資料を確認したり、担当者に質問したりして、ルール通りに行われているかなどを細かく調べます。
- 意見交換・報告: 見つかった問題点や改善提案などを、担当部署と話し合い、最終的な監査報告書を作成して経営層に提出します。
このプロセスを通じて、会社全体の改善点が見えてくるのです。
内部統制と内部監査の目的の差
目的の違いをより明確にしましょう。内部統制の最大の目的は、 「会社を円滑に、そして安全に運営すること」 。一方、内部監査の目的は、 「その円滑な運営が、ルール通りに行われているかをチェックし、さらに良くすること」 です。
例えるなら、
- 内部統制:病気にならないように、日頃から健康的な生活を送るための「習慣」
- 内部監査:定期的に健康診断を受けて、自分の体の状態をチェックし、改善点を見つける「行動」
このように、内部統制は「予防」や「実行」に重きを置き、内部監査は「評価」や「改善」に重きを置いていると言えます。
内部統制の構成要素
内部統制は、いくつかの要素が組み合わさって成り立っています。一般的には、以下の5つの要素が挙げられます。
| 統制環境 | 会社全体の雰囲気や、倫理観など、内部統制の基盤となるもの |
|---|---|
| リスク評価 | 会社が抱える様々なリスク(問題が起こる可能性)を特定し、評価すること |
| 統制活動 | リスクを減らすために、具体的なルールや手続きを定めること |
| 情報と伝達 | 必要な情報が、適切な人に、適切なタイミングで伝わるようにすること |
| モニタリング | 内部統制の仕組みが、きちんと機能しているかを継続的に監視・評価すること |
これらの要素がバランス良く機能していることが、効果的な内部統制につながります。
内部監査の対象
内部監査は、会社全体を対象に行われます。具体的には、
- 財務諸表: 決算書などが正しく作られているか
- 業務プロセス: 商品の仕入れや販売、給料の支払いなどがルール通りに行われているか
- ITシステム: コンピュータシステムが安全かつ効率的に稼働しているか
- コンプライアンス: 法律や社内ルールが守られているか
- 経営管理: 会社の目標達成に向けた管理体制が適切か
など、多岐にわたります。会社で起きている様々な活動が、監査の対象となり得るのです。
内部統制と内部監査の連携
内部統制と内部監査は、お互いに協力し合うことで、より効果を発揮します。内部統制がしっかり構築されていれば、内部監査もスムーズに進みますし、内部監査で発見された問題点は、内部統制の改善につながります。
例えるなら、
- 内部統制: 「安全運転のための交通ルール(信号、標識など)」
- 内部監査: 「その交通ルールが守られているか、ドライバーが安全運転しているかをチェックする交通パトロール」
この二つが連携することで、交通事故(会社のトラブル)を減らすことができるのです。
まとめると、内部統制は「会社を良くするための仕組み作り」であり、内部監査はその「仕組みがうまく機能しているかを確認し、さらに良くするための活動」と言えます。
いかがでしたか?「内部監査」と「内部統制」の違い、スッキリ理解できたでしょうか。どちらも、会社を安全で、そして強くするために欠かせない大切な活動です。この二つの役割を理解して、皆さんの会社がますます発展していくことを願っています!