「原料」と「材料」、似ているようで実は違うこの二つの言葉。普段何気なく使っていますが、この「原料 と 材料 の 違い」をきちんと理解すると、モノづくりの世界がもっと面白く見えてきますよ!今回は、この二つの言葉の使い分けを、身近な例を交えながら分かりやすく解説していきます。

「原料」と「材料」の深い関係性

まず、一番基本的な「原料 と 材料 の 違い」について押さえましょう。簡単に言うと、「原料」は自然界から採れる、あるいは一次加工された、まだ形がはっきりしない状態のものを指します。一方、「材料」は、その原料を加工したり組み合わせたりして、ある程度製品になるための形や機能を持ったものを指すことが多いのです。

例えば、パンを作る場合を考えてみましょう。小麦粉はパンの「原料」と言えます。しかし、その小麦粉に水やイーストを加えてこね、一次発酵させた生地は、パンを作るための「材料」と呼ぶのが自然でしょう。このように、「原料」はより素材に近い段階、「材料」は製品に近づいた段階というイメージです。

この「原料」と「材料」の区別は、モノづくりのプロセスを理解する上で 非常に重要 です。なぜなら、どのような「原料」を選び、どのように「材料」に加工していくかが、最終的な製品の品質やコストに大きく影響するからです。

  • 原料の例 :原油、鉄鉱石、木材、綿花、米
  • 材料の例 :プラスチックペレット、鋼材、合板、糸、米粉

「原料」が「材料」になるまで

「原料」がそのまま製品になることはほとんどありません。多くの場合、さまざまな工程を経て「材料」へと姿を変えていきます。この変化の過程こそが、モノづくりの醍醐味とも言えるでしょう。

例えば、石油という「原料」は、精製というプロセスを経て、ガソリンや灯油といった「燃料」、そしてプラスチックを作るための様々な化学物質、すなわち「材料」になります。この場合、石油は「原料」であり、プラスチックペレットは「材料」と区別されます。

さらに、そのプラスチックペレットを型に流し込んで固めると、ペットボトルや自動車部品といった、より具体的な形を持った「製品」になります。このように、段階を踏んで変化していく様子を想像すると、「原料」と「材料」の違いがよりクリアになるはずです。

段階 説明
原料 原油 自然界から採れる、まだ加工されていない状態
一次加工(材料へ) プラスチックペレット 原料を加工し、製品を作るための素材
製品 ペットボトル 材料を加工してできた、消費者が使うもの

身近な「原料」と「材料」の具体例

私たちが普段何気なく使っているものでも、「原料」と「材料」に分けて考えてみると面白い発見があります。例えば、お洋服。綿という植物から採れる繊維は「原料」です。この綿から糸を作り、その糸を編んだり織ったりしたものが、服を作るための「材料」となります。

また、紙も同様です。木材は「原料」ですが、それをパルプにし、さらに加工してできた紙は、ノートや教科書といった製品を作るための「材料」になります。このように、身の回りのあらゆるものが、ある段階では「原料」であり、次の段階では「材料」となっているのです。

この「原料」と「材料」の区別を意識することで、例えば「この製品は、どんな原料からできているんだろう?」「この材料は、どんな原料を加工して作られているんだろう?」と、モノへの探求心が深まるかもしれません。

「食品」における「原料」と「材料」

食卓に並ぶ食べ物にも、「原料」と「材料」の考え方が当てはまります。例えば、お米はそのまま食べれば「食品」ですが、お米を粉にして(米粉)、それに水や他の材料を加えてパンやお菓子にする場合、米粉はパンやお菓子を作るための「材料」と言えるでしょう。

さらに、調味料なども考えてみましょう。醤油を作るための大豆は「原料」ですが、その大豆を加工して作られた醤油は、煮物や炒め物といった料理を作るための「材料」になります。つまり、ある料理の「材料」が、別の料理の「原料」になることもあるのです。

ここでは、食品を例に、それぞれの段階を整理してみましょう。

  1. 原料 :大豆、小麦、果物、野菜など
  2. 一次加工品(材料) :味噌、醤油、ジャム、野菜ジュースなど
  3. 最終製品 :味噌汁、サンドイッチ、ケーキ、スムージーなど

「建築」における「原料」と「材料」

家を建てる時にも、「原料」と「材料」の区別は重要です。山から伐採された木材は「原料」であり、それを製材して柱や梁にしたものが建築用の「材料」となります。鉄鉱石も「原料」ですが、それを精錬してできた鉄骨が建築の「材料」です。

また、セメントも石灰石などの「原料」から作られる「材料」であり、コンクリートにするために砂や砂利といった「材料」と混ぜて使われます。このように、建築現場では様々な「原料」から作られた「材料」が、組み合わされて建物を形作っていきます。

建築における「原料」から「材料」への変化は、以下のような流れでイメージできます。

  • 原料 :木材、鉄鉱石、石灰石、砂、砂利
  • 材料 :柱、梁、鉄骨、セメント、レンガ
  • 製品(建物) :家、ビル、橋

「衣料品」における「原料」と「材料」

洋服やタオルなどの衣料品も、「原料」と「材料」の区別が分かりやすい分野です。綿花や羊毛は「原料」であり、そこから作られた糸や生地が衣料品を作るための「材料」となります。合成繊維であるポリエステルなども、石油という「原料」から作られる「材料」です。

これらの「材料」が、裁断、縫製といった工程を経て、Tシャツやセーターといった「製品」に生まれ変わります。デザインや機能性によって、同じ「原料」からでも様々な「材料」が作られ、最終的な製品の多様性を生み出しているのです。

衣料品づくりのプロセスは、以下のようになります。

段階 説明
原料 綿花 自然から採取される繊維
糸・生地(材料) 綿糸、綿生地 原料を加工してできた、衣類製作の基盤
製品 Tシャツ 材料を縫製してできた、消費者が着用するもの

「紙製品」における「原料」と「材料」

ノートや包装紙、ティッシュペーパーなど、私たちの生活に欠かせない紙製品。その「原料」は主に木材パルプです。この木材パルプをさらに精製・加工してできたのが、製紙用の「材料」となります。

この紙の「材料」に、印刷を施したり、特定の用途に合わせた加工をしたりすることで、最終的な「製品」であるノートや包装紙などが作られます。リサイクル用紙も、「原料」である古紙を再利用した、重要な「材料」と言えるでしょう。

紙製品の「原料」から「材料」への変化は、次のようになります。

  1. 原料 :木材、古紙
  2. パルプ・紙(材料) :木材パルプ、再生パルプ、製紙用紙
  3. 製品 :ノート、段ボール、ティッシュペーパー

「プラスチック製品」における「原料」と「材料」

プラスチック製品は、現代社会に欠かせないものですが、その「原料」は主に石油です。石油を精製して得られるナフサなどを原料に、様々な化学反応を経てプラスチックの「原料」となるモノマー(単量体)が作られ、さらに重合させてプラスチックペレットという「材料」になります。

このプラスチックペレットを、射出成形や押出成形といった方法で加工することで、おもちゃ、家電製品の部品、容器といった様々な「製品」ができあがります。リサイクルプラスチックも、「原料」である廃棄プラスチックを再利用した「材料」として重要視されています。

プラスチック製品の「原料」から「材料」への変化は、以下のようになります。

段階 説明
原料 石油 プラスチックの元となる天然資源
ペレット(材料) ポリエチレン、ポリプロピレンのペレット プラスチック製品を作るための粒状の素材
製品 ペットボトル、おもちゃ 材料を成形してできた、消費者の手に渡るもの

いかがでしたか?「原料」と「材料」の違い、そしてそれがどのように製品へと変化していくのか、イメージできたでしょうか?これらの言葉を意識することで、普段見慣れているモノの裏側にある、モノづくりの工夫や技術に気づくことができるはずです。ぜひ、身の回りのモノで「これは原料かな?」「これは材料かな?」と考えてみてくださいね!

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