「検診」と「診察」、どちらも病院やクリニックで受けるものですが、実はその目的や内容には大きな違いがあります。 検診 と 診察 の 違い を正しく理解することは、自分の健康状態を把握し、適切なタイミングで医療を受けるためにとても大切です。この違いを知っていれば、いざという時に慌てずに済みますよ。

検診の目的:病気の早期発見と予防

検診とは、主に自覚症状がない健康な人が、将来病気になる可能性がないか、あるいは病気が初期段階で隠れていないかを確認するために行われるものです。例えるなら、車が故障する前に定期的に点検するようなイメージですね。定期的な検診は、病気が重症化する前に見つけることができるため、治療が比較的簡単になったり、治癒の可能性が高まったりします。

検診には、以下のような種類があります。

  • 定期健康診断(会社や学校で受けるもの)
  • がん検診(胃がん、肺がん、乳がん、子宮頸がんなど)
  • 特定健診(40歳以上の国民健康保険加入者が受けるメタボリックシンドローム予防のための健診)

検診の結果、異常が見つかった場合は、さらに詳しい検査や治療のために「診察」へと進むことになります。

診察の目的:病気の診断と治療

一方、診察は、すでに体調が悪かったり、何らかの症状があったりする場合に、医師がその原因を特定し、治療法を決定するために行われます。こちらは、車が実際に故障してしまい、修理に出すようなイメージです。診察では、医師が患者さんの話を聞き(問診)、体を調べ(視診、触診、聴診)、必要に応じて検査(血液検査、レントゲン、CTなど)を行い、病名(診断)をつけて、それに合わせた治療(投薬、手術など)を行います。

診察の流れは、一般的に以下のようになります。

  1. 問診:どんな症状があるか、いつからか、他に気になることはないかなどを医師に伝えます。
  2. 身体診察:医師が直接、体の状態をみます。
  3. 検査:必要に応じて、様々な検査が行われます。
  4. 診断と治療方針の説明:検査結果をもとに、病名が診断され、今後の治療について説明を受けます。

検診と診察の対象者

検診は、基本的に「健康な人」を対象としています。病気にかかるリスクを減らしたり、早期に発見したりすることが目的です。そのため、特に症状がない場合でも、定期的に受けることが推奨されています。例えば、年に一度の健康診断や、がん検診などがこれにあたります。

対して、診察は「体調が悪い人」や「何らかの症状がある人」が対象です。熱が出た、お腹が痛い、咳が止まらないなど、体に異変を感じたときに、病院を受診して医師の診察を受けます。これは、病気の原因を突き止め、適切な治療を受けるために不可欠なプロセスです。

検診と診察で受ける検査内容の違い

検診で実施される検査は、病気の「スクリーニング」が主な目的です。スクリーニングとは、集団の中から病気の可能性のある人を見つけ出すための簡易的な検査のこと。例えば、血液検査でコレステロール値や血糖値を見る、レントゲンで肺の状態を見る、といったものです。

一方、診察で実施される検査は、病気の「診断」や「重症度の評価」が目的です。検診で異常が見つかった場合や、症状がはっきりしている場合に行われます。例えば、CTスキャンで病巣の詳しい状態を調べる、組織の一部を採取して顕微鏡で調べる(生検)、より詳細な血液検査を行う、といった専門的で精密な検査が含まれます。

検診と診察の費用について

検診の費用は、健康保険が適用されない「自由診療」となる場合と、自治体や職場が費用の一部または全額を負担してくれる「公的サービス」や「補助」がある場合があります。例えば、自治体が行うがん検診は、一部自己負担で受けられることが多いです。また、会社によっては、年1回の健康診断の費用を負担してくれる制度があります。

診察の費用は、基本的に健康保険が適用されます。体調が悪くて病院を受診した場合、医療費の3割(年齢や所得によって異なる)を自己負担することで、医師の診察や必要な検査、治療を受けることができます。ただし、保険適用外の先進医療や、自由診療となる治療の場合は、全額自己負担となることもあります。

検診と診察の受診タイミング

検診は、定期的に、つまり「症状がない時」に受けることが重要です。年齢や性別、生活習慣によって推奨される検診の種類や頻度が異なります。例えば、30代からは子宮頸がん検診、40代からは大腸がん検診や胃カメラ検診などが推奨されることが多いです。健康診断の結果票に「要精密検査」などと書かれていたら、必ず次のステップとして診察を受けるようにしましょう。

診察は、「症状が出た時」に受けるものです。高熱が続く、激しい痛みがある、急に体重が減ったなど、普段と違う体の変化を感じたら、迷わず医療機関を受診しましょう。早めに診察を受けることで、病気の早期発見・早期治療につながり、回復も早くなる可能性が高まります。

検診と診察、それぞれの役割を理解し、自分の健康状態に合わせて上手に活用することが、健やかな毎日を送るための秘訣です。定期的な検診で病気の芽を摘み、異変を感じたらすぐに診察を受ける。この習慣を身につけて、元気な自分を保ちましょう!

Related Articles: