「吟醸」と「純米吟醸」、どちらも高品質な日本酒の代表格ですが、その「吟醸 と 純 米 吟醸 の 違い」をご存知でしょうか? 実は、この二つには米の扱い方に大きな違いがあり、それが味わいに奥深い変化をもたらします。今回は、この二つの違いを分かりやすく、そして楽しく解説していきます。

杜氏の技が光る「吟醸」の魅力

まず、「吟醸」について見ていきましょう。吟醸酒とは、お米を通常よりも多く磨き、低温でじっくりと発酵させたお酒のことです。この「磨く」というのがポイントで、お米の外側には雑味の原因となるタンパク質などが含まれているため、それを削り取ることで、よりクリアでフルーティーな味わいが生まれます。 この丁寧な米の精米が、吟醸酒の繊細な香りと味わいを引き出す上で非常に重要です。

吟醸酒の製造には、特に高度な技術を持つ杜氏(とうじ)と呼ばれる蔵の責任者が、その経験と勘を頼りに、温度管理やもろみ(お酒になる前の状態)の様子を注意深く観察しながら、手間暇をかけて造り上げます。そのため、一般的に吟醸酒は、華やかな香りと、軽やかで上品な口当たりが特徴です。

吟醸酒の製造工程における特徴をまとめると以下のようになります。

  • 精米歩合(せいまいぶあい):70%以下(お米を6割以下に削る)
  • 原料:米、米麹、醸造アルコール
  • 特徴:フルーティーな香り、軽快な味わい

米本来の旨味を堪能する「純米吟醸」

次に、「純米吟醸」です。純米吟醸は、「純米酒」の製法に「吟醸」の造りを組み合わせたお酒と言えます。最大の特徴は、 原料に米、米麹、そして水しか使わないという点です。 醸造アルコールを添加しないことで、米本来の旨味やコクがより豊かに感じられます。

純米吟醸も吟醸酒と同様に、お米を6割以下に磨き、低温で丁寧に発酵させて造られます。しかし、醸造アルコールの添加がない分、お米の持つ個性がよりストレートに表現されます。そのため、吟醸酒のような華やかさに加え、米のふくよかな旨味や、しっかりとした飲みごたえを感じられるのが特徴です。

純米吟醸の製造工程における特徴は以下の通りです。

精米歩合 60%以下(お米を6割以下に削る)
原料 米、米麹
特徴 米の旨味、しっかりとした味わい、吟醸香も楽しめる

「吟醸」と「純米吟醸」の原料の違い

「吟醸」と「純米吟醸」の最も分かりやすい違いは、原料にあります。先ほども触れましたが、純米吟醸は「米、米麹、水」のみで作られているのに対し、吟醸酒には「醸造アルコール」が添加されている場合があります。この醸造アルコールの添加は、お酒の香りを引き出したり、味わいを軽やかにしたりする効果があります。

醸造アルコールの有無で、お酒の風味がどのように変わるか、イメージしてみましょう。

  1. 醸造アルコール無添加(純米吟醸など): 米の持つ本来の甘みや旨味がダイレクトに伝わりやすく、どっしりとしたコクや余韻を楽しめる傾向があります。
  2. 醸造アルコール添加(吟醸酒など): 香りがより華やかになり、口当たりがスッキリと軽快になることが多いです。

精米歩合に隠された秘密

「吟醸」も「純米吟醸」も、どちらも「吟醸」という言葉がつくだけあって、お米を通常よりも多く磨いています。この「精米歩合」が、お酒の品質や味わいに大きく影響するのです。

精米歩合とは、お米をどれだけ磨いたかを示す割合のことです。例えば、精米歩合60%というのは、お米を100あった状態から40削り、残りが60%になったということです。

  • 吟醸酒・純米吟醸酒の規定: どちらも精米歩合は70%以下とされています。
  • より多く磨くと: お米の外側にある雑味の原因となる部分が少なくなり、雑味のない、クリアで香り高いお酒になりやすいのです。

香りの世界:華やかさ vs. 奥ゆかしさ

日本酒の魅力の一つである「香り」。吟醸酒と純米吟醸では、その香りのタイプにも違いが見られます。

吟醸酒は、醸造アルコールの効果もあり、リンゴやバナナのようなフルーティーで華やかな香りが特徴的です。まるで、高級なフルーツのような芳醇な香りが鼻腔をくすぐります。

一方、純米吟醸は、醸造アルコールの添加がない分、米由来の穏やかな甘い香りが中心となることが多いです。吟醸酒のような派手さはありませんが、米の持つ素朴で温かい香りが、じんわりと心地よさを与えてくれます。

味わいの違い:軽快さ vs. コク

香りと同様に、味わいにも違いが生まれます。

吟醸酒は、その軽やかな口当たりと、キレのある後味が特徴です。スイスイと杯が進み、食中酒としても合わせやすいでしょう。

純米吟醸は、米の旨味がしっかりと感じられ、よりふくよかでコクのある味わいです。米の甘みや、ほんのりとした酸味を感じられることもあり、単体でゆっくりと味わうのもおすすめです。

どんな時に飲む?おすすめのシーン

「吟醸」と「純米吟醸」の違いが分かると、どんな時にどちらのお酒を選ぶべきか、さらに楽しくなります。

吟醸酒 は、

  • 食前酒として、食欲を増進させたい時
  • 魚料理など、繊細な味付けの料理と合わせたい時
  • 気分を華やかにしたい、特別な日の乾杯に

純米吟醸 は、

  1. お米の旨味をしっかり味わいたい時
  2. 鍋物や焼き鳥など、しっかりとした味付けの料理と合わせたい時
  3. ゆっくりと、お酒そのものを楽しみたい時

このように、その日の気分や、合わせたい料理によって、最適な一本を選ぶことができます。

「吟醸」と「純米吟醸」、どちらにもそれぞれの個性があり、日本酒の奥深さを教えてくれます。今回ご紹介した「吟醸 と 純 米 吟醸 の 違い」を参考に、ぜひ色々な日本酒を試して、あなただけのお気に入りを見つけてください。きっと、いつもの晩酌が、より一層豊かな時間になるはずです。

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