「ドキドキする」「心臓がバクバクする」と感じる時、それが「動悸」なのか「頻脈」なのか、疑問に思ったことはありませんか?実は、動悸と頻脈は似ているようで少し違うんです。この二つの違いを正しく理解することは、自分の体の状態を知る上でとても大切。今回は、この「動悸 と 頻 脈 の 違い」について、分かりやすく解説していきます。

動悸の正体:感じる「心臓の音や動き」

まず、動悸について見ていきましょう。動悸とは、心臓の拍動を「自分で強く意識してしまう」感覚のことです。普段は意識しない心臓の音や、ドクン、ドクンという動きを、普段より強く感じたり、速く感じたりする状態を指します。これは、心臓の病気がない場合でも、緊張したり、運動したり、寝不足だったり、ストレスを感じたりした時に起こりやすいんです。

動悸を感じる時の感覚は人それぞれです。

  • 心臓が強く打っているように感じる
  • 心臓が飛び出しそうなくらい速く動いているように感じる
  • 胸の中で何かが動いているような感覚
  • 時々、心臓が抜けるような感じがする

動悸は、あくまで「本人が感じている感覚」であることが重要です。

例えば、こんな場面で動悸を感じることがあります。

  1. 試験前で緊張している時
  2. 急いで階段を駆け上がった後
  3. 好きな人に会ってドキドキしている時
  4. 寝不足で体が疲れている時

頻脈とは:心臓の「拍動の速さ」

次に、頻脈についてです。頻脈とは、医学的な用語で、心臓の拍動が「安静時の状態よりも速い」状態のことを指します。具体的には、大人の場合、1分間に100回以上の心拍数になった場合を頻脈と呼びます。これは、客観的に測定できる「心臓の実際の動き」のことなのです。

頻脈になる原因は様々です。一時的なものから、病気が原因で起こるものまであります。

原因の例 説明
運動、興奮、発熱 体が活動的になったり、体温が上がったりすると、自然と心拍数は上がります。
貧血、脱水 血液の量が減ったり、水分が不足したりすると、体は全身に酸素や栄養を運ぶために心臓を速く動かそうとします。
甲状腺機能亢進症 甲状腺ホルモンが出すぎる病気で、心臓がドキドキしやすくなります。
不整脈 心臓の電気信号に異常が起き、脈が速くなったり、不規則になったりすることがあります。

頻脈は、心拍数を測ることで客観的に判断できる状態です。

自分で脈を測ってみて、1分間に100回以上打っているようであれば、それは頻脈の可能性があります。

動悸と頻脈の関係性

では、動悸と頻脈は、どのように関係しているのでしょうか?結論から言うと、動悸を感じている時に、必ずしも頻脈になっているとは限りませんし、頻脈になっている時に必ずしも動悸を感じるわけではありません。

しかし、多くの場合、頻脈になっている時には、心臓が速く動いていることを体が感じ取り、「動悸」として自覚されることが多いです。つまり、頻脈は動悸の原因の一つになり得るのです。

  • 頻脈が原因で動悸を感じるケース: 心拍数が速くなることで、心臓の動きを強く意識し、「ドキドキする」と感じる。
  • 頻脈ではないのに動悸を感じるケース: 精神的な緊張やストレス、疲労などにより、心臓の鼓動が普段より強く感じられる(心拍数はそれほど速くなっていない)。
  • 頻脈でも動悸を感じにくいケース: 心臓の病気など、他の原因で頻脈になっていても、本人はその心臓の速さをあまり意識しない場合もある。

動悸は「症状」であり、頻脈は「状態」と考えると分かりやすいかもしれません。

例えば、「頭痛」は症状ですが、「発熱」は状態です。頭痛の原因が発熱であることもあれば、そうでないこともありますよね。それと同じように、動悸という症状の原因が頻脈であることもあれば、そうでないこともあるのです。

動悸を感じた時の対応

動悸を感じた場合、まずは落ち着いて、自分の体の状態を観察することが大切です。もし、一時的なもので、すぐに治まるようであれば、過度に心配する必要はないことが多いです。しかし、次のような場合は、医療機関を受診することを検討しましょう。

  1. 動悸が長時間続く
  2. 動悸に加えて、息切れ、胸の痛み、めまい、失神などの症状がある
  3. 普段から心臓に持病がある
  4. 動悸が頻繁に起こり、日常生活に支障が出ている

自己判断せずに、専門家の意見を聞くことが、健康を守る上で重要です。

医師に相談する際には、いつから、どんな時に、どんな風に動悸を感じるのか、他にどんな症状があるのかなどを、できるだけ詳しく伝えるようにしましょう。

頻脈と診断されたら

もし、検査などで頻脈と診断された場合、その原因によって治療法が異なります。一時的な頻脈であれば、原因がなくなれば自然に改善することがほとんどですが、病気が原因の場合は、その病気の治療が必要になります。

頻脈の原因として考えられること:

  • 生理的なもの: 運動、緊張、興奮など
  • 病的なもの: 心臓の病気、甲状腺の病気、貧血、薬の副作用など

正確な診断と適切な治療を受けることが、症状の改善と健康維持につながります。

医師は、心電図などの検査を行い、頻脈の種類や原因を特定し、最適な治療法を提案してくれます。治療には、薬物療法、カテーテルアブレーション(不整脈の原因となっている心臓の一部を焼き切る治療)、生活習慣の改善などが含まれることがあります。

動悸と頻脈、どちらも大切

動悸と頻脈の違いについて、ご理解いただけたでしょうか?動悸は「自分で感じる心臓の感覚」、頻脈は「心臓が速く打っている客観的な状態」です。そして、頻脈は動悸を感じる原因の一つになり得ますが、動悸が必ずしも頻脈とは限りません。

どちらにしても、自分の体の変化に気づき、必要であれば専門家に相談することが大切です。日頃から自分の体と向き合い、健康な毎日を送りましょう。

もし、この記事を読んで、さらに疑問に思ったことや、不安に感じることがあれば、遠慮なく医師に相談してくださいね。

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