「厚生年金」と「企業年金」、名前は似ているけれど、一体何が違うの?と疑問に思っていませんか? この二つの年金制度は、将来の生活を支える大切なもの。 厚生 年金 と 企業 年金 の 違い をしっかり理解することは、将来設計において非常に重要です。

年金制度の基本! 厚生年金ってどんなもの?

まず、皆さんが会社員や公務員として働いているときに加入する「厚生年金」について見ていきましょう。これは、国が運営する公的な年金制度の一つです。国民年金に上乗せされる形で、より手厚い保障を受けることができます。

厚生年金は、加入期間や納めた保険料の金額によって、将来受け取れる年金額が決まります。ざっくり言うと、長期間、たくさん保険料を払った人ほど、将来もらえる年金も多くなる、という仕組みです。これは、皆さんの老後の生活を社会全体で支えよう、という考え方に基づいています。

  • 加入対象: 会社員、公務員など
  • 運営: 国(日本年金機構)
  • 特徴: 国民年金に上乗せされる保障

厚生年金には、大きく分けて2つの種類があります。

  1. 老齢厚生年金: 定められた年齢(現在65歳)に達し、一定期間保険料を納めているともらえる年金です。
  2. 障害厚生年金: 病気やケガで一定の障害を負った場合に、その障害の程度に応じて支払われる年金です。
  3. 遺族厚生年金: 厚生年金に加入していた方が亡くなったときに、その遺族に支払われる年金です。

企業年金とは? 会社が用意してくれるプラスアルファの年金!

次に、「企業年金」についてです。これは、会社が従業員の老後のために、独自に設けている年金制度のことです。厚生年金だけでは少し心もとない…という場合に、さらなる安心を提供してくれる、いわば「プラスアルファ」の年金と言えます。

企業年金には、いくつかの種類があります。会社によって、どの制度を導入しているかは異なります。例えば、「企業型DC(確定拠出年金)」や「iDeCo(個人型確定拠出年金)」、「DB(確定給付年金)」など、様々な形があります。これらの制度は、将来受け取れる年金額があらかじめ決まっているものや、自分で運用して増やすものなど、それぞれ特徴があります。

企業年金は、厚生年金に上乗せして、より豊かな老後を迎えられるように、会社が従業員のために用意してくれる大切な制度です。

企業年金の主な種類を見てみましょう。

種類 特徴
企業型DC(確定拠出年金) 自分で運用方法を選び、将来の年金額が運用成績によって変動します。
DB(確定給付年金) 将来受け取れる年金額があらかじめ決まっています。運用は会社が行います。

厚生年金と企業年金の大きな違い:運営者と目的

厚生年金と企業年金の最も分かりやすい違いは、誰が運営していて、どのような目的で作られているか、という点です。厚生年金は国が運営する「公的年金」であり、国民全員の最低限の生活を保障する役割を持っています。一方、企業年金は各会社が「従業員の福利厚生」のために設ける「私的年金」に近い位置づけです。

つまり、厚生年金は「社会全体で支え合う」という大きな枠組みの中で、すべての加入者に対して一定の保障を提供します。対して、企業年金は、その会社で働く人たちに、より手厚い保障や、個々のニーズに合わせた選択肢を提供しようとするものです。

  • 厚生年金: 国が運営、国民皆年金の基礎、最低限の生活保障
  • 企業年金: 会社が運営、従業員の福利厚生、上乗せ保障

この違いを理解しておくと、将来受け取れる年金の全体像が見えやすくなります。厚生年金は、いわば「全員がもらえる基本のご飯」。企業年金は、それに加えて「おかず」や「デザート」といったイメージです。

加入資格と加入方法の違い

どちらの年金に加入できるのか、どのように加入するのかにも違いがあります。厚生年金は、原則として会社員や公務員など、特定の条件を満たす人が自動的に加入します。法律で定められているので、加入の選択肢はありません。

一方、企業年金は、会社が導入している制度によって加入できるかどうかが決まります。すべての会社が企業年金制度を導入しているわけではありませんし、導入していても、勤続年数などの条件がある場合もあります。加入方法も、会社からの説明を受けて手続きを進めるのが一般的です。

簡単にまとめると、

  1. 厚生年金: 雇用形態によって自動加入
  2. 企業年金: 会社が導入している制度による。条件がある場合も。

会社から「年金制度について」という説明を受ける機会があれば、ぜひ積極的に質問してみましょう。

将来の受給額の決まり方

将来、いくら年金がもらえるのか? この点も、厚生年金と企業年金では大きく異なります。厚生年金は、これまで納めた保険料の総額や加入期間、そして「報酬比例部分」といって、お給料の額によって将来の年金額が決まります。

対して、企業年金では、その制度の種類によって受給額の決まり方が異なります。例えば、確定拠出年金(DC)の場合は、加入者自身が運用した成果によって将来の年金額が決まるため、人によって大きく差が出ます。確定給付年金(DB)の場合は、あらかじめ「いくらもらえるか」が決まっているため、運用成績に左右されにくいという特徴があります。

将来の受給額のイメージは以下のようになります。

年金の種類 受給額の決まり方
厚生年金 加入期間、納付保険料、報酬額によって計算される
企業年金(確定拠出年金) 自己の運用成績によって変動
企業年金(確定給付年金) あらかじめ定められている

税金や社会保険料との関係

年金と聞くと、税金や社会保険料がどうなるのかも気になるところです。厚生年金保険料は、お給料から天引きされる形で納められます。これは、所得税や住民税の計算をする際に、社会保険料として差し引くことができるため、所得税・住民税の負担を軽減する効果があります。

企業年金についても、制度によって税制上の優遇措置があります。例えば、確定拠出年金(DC)で自分で保険料を拠出する場合、その拠出額は全額所得控除の対象となることがあります。これにより、所得税や住民税の負担を減らすことができます。ただし、受け取る際には、年金所得として課税されることになります。

税金との関係で覚えておきたいポイントは、

  • 厚生年金保険料: 納めた分だけ所得税・住民税が安くなる
  • 企業年金(DCなど): 拠出した分だけ所得税・住民税が安くなる(受け取り時に課税)

このように、賢く利用することで、将来の負担を減らしながら、より多くの年金資金を準備できるのです。

まとめ:あなたの年金、どっちも大切!

これまで、厚生年金と企業年金の違いについて詳しく見てきました。厚生年金は国が運営する公的年金で、すべての会社員などが加入する「基礎」となるもの。企業年金は、会社が従業員のために用意する「上乗せ」の年金で、より豊かな老後をサポートしてくれます。

どちらか一方だけではなく、両方を理解し、しっかりと準備していくことが、安心できる老後への第一歩です。あなたの会社にどんな企業年金制度があるのか、ぜひ確認してみてくださいね。

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