光ケーブルには、信号の伝達方式によって「シングルモード」と「マルチモード」という2種類があります。この「光ケーブル シングル と マルチ の 違い」は、通信速度や伝送距離に大きく関わるため、用途に合わせて適切な方を選ぶことが重要です。今回は、この二つの違いを分かりやすく解説していきます。

光信号の伝わり方:シングルモードとマルチモードの核心

光ケーブル シングル と マルチ の 違いを理解するには、まず光信号がケーブルの中をどのように伝わるのかを知ることが大切です。シングルモード光ファイバーは、文字通り「一つのモード(光の道筋)」で信号を伝えます。これは、非常に細いコア(中心部)を通るため、光はまっすぐ進むことができます。そのため、信号の減衰が少なく、長距離の通信に適しています。

一方、マルチモード光ファイバーは、シングルモードよりも太いコアを持っています。この太いコアの中を、光は複数のモード、つまり複数の道筋を通って進みます。例えるなら、シングルモードは一本道、マルチモードは複数車線のある道路のようなものです。この複数の道筋を通ることで、光信号は時間差を生じながら届くことになり、長距離の伝送では信号がばらついてしまう(モード分散)という特性があります。

この「光ケーブル シングル と マルチ の 違い」によって、それぞれ得意な分野が異なります。

  • シングルモード:長距離・高速通信
  • マルチモード:短距離・比較的低速通信

それぞれの特性を理解することは、最適なネットワーク環境を構築するために不可欠です。

コア径の違い:信号の奔流を分ける要素

光ケーブル シングル と マルチ の 違いで最も基本的なのは、光を通す「コア」の太さです。シングルモード光ファイバーのコア径は、一般的に9マイクロメートル(μm)という非常に細さです。これは人間の髪の毛よりも細いほど。この細いコアのおかげで、光はほぼ直線的に進み、信号の散らばりを最小限に抑えることができます。

対して、マルチモード光ファイバーのコア径は、一般的に50μmまたは62.5μmです。シングルモードに比べるとかなり太いため、光は様々な角度で反射しながら進むことができます。これは、光信号を効率的にケーブル内に閉じ込めるのに役立ちますが、同時に信号が到達するまでの時間にばらつきが生じる原因ともなります。

これらのコア径の違いは、伝送できる情報量や距離に直接影響します。表にまとめると以下のようになります。

種類 コア径 主な特徴
シングルモード 9μm 信号の減衰が少なく、長距離伝送に最適
マルチモード 50μm / 62.5μm 比較的短距離での利用に適し、コストパフォーマンスが良い

伝送距離と速度:どこまで届く?どれだけ速い?

光ケーブル シングル と マルチ の 違いは、伝送できる距離と速度にも大きく影響します。シングルモード光ファイバーは、その構造上、信号の減衰が非常に少ないため、数キロメートル、場合によっては数十キロメートルといった長距離の通信が可能です。また、高速なデータ伝送にも強く、ギガビットイーサネットはもちろん、10ギガビットイーサネットやそれ以上の速度にも対応できます。

一方、マルチモード光ファイバーは、コア径が太く、光が複数の道筋を通ることでモード分散が発生するため、伝送距離は比較的短くなります。一般的には数百メートルから2キロメートル程度が実用的な範囲とされています。速度も、シングルモードほどではないものの、短距離であればギガビットイーサネットなど、多くの用途で十分な速度を確保できます。

利用シーンを考えると、以下のようになります。

  1. 長距離ネットワーク: 都市間を結ぶ通信、大規模なデータセンター間など、遠距離での高速通信が必要な場合はシングルモードが必須です。
  2. 短距離ネットワーク: オフィスビル内、構内ネットワーク(LAN)、家庭内ネットワークなど、比較的近い距離での通信ではマルチモードで十分な場合が多いです。

光源の種類:信号を生み出す仕組み

光ケーブル シングル と マルチ の 違いは、使用する光源の種類にも関連しています。シングルモード光ファイバーでは、一般的にレーザーダイオード(LD)という、指向性の高い(まっすぐ進む)レーザー光を発する光源が使用されます。このレーザー光は、細いシングルモードコアに効率よく注入され、長距離を安定して伝送することができます。

対して、マルチモード光ファイバーでは、発光ダイオード(LED)やVCSEL(Vertical Cavity Surface Emitting Laser)といった、比較的安価で広い角度に光を発する光源が使われることが多いです。これらの光源から出た光は、マルチモードコアの太さを活かして、様々な角度で入射し、ケーブル内を伝播していきます。LEDは安価ですが、VCSELはLEDよりも高速で、より長距離のマルチモード伝送にも対応できるようになってきています。

光源の選択は、システム全体のコストや性能に影響します。

  • シングルモード: 高価だが、遠くまで速く送れる。
  • マルチモード: 安価で手軽だが、距離に制限がある。

コストパフォーマンス:どちらがお財布に優しい?

光ケーブル シングル と マルチ の 違いを語る上で、コストは非常に重要な要素です。一般的に、シングルモード光ファイバー自体は、製造コストが低く、比較的安価に入手できます。しかし、シングルモードで使用するレーザー光源や、それに伴う接続機器(トランシーバーなど)は、マルチモード用と比較して高価になる傾向があります。

一方、マルチモード光ファイバーは、シングルモードよりも製造コストが若干高くなる場合があります。しかし、使用するLEDやVCSELといった光源、および関連機器は、シングルモード用よりも安価であることが多く、システム全体として見ると、短距離での利用であればコストパフォーマンスに優れることが多いです。特に、導入コストを抑えたい場合には、マルチモードが選択される傾向があります。

つまり、

  1. 初期導入コスト: 短距離で済むならマルチモードの方が有利な場合が多い。
  2. 長距離・高性能: 長距離や高帯域幅が必要なら、初期コストはかかってもシングルモードが結果的に有利になる。

コネクタとケーブルの種類:見た目の違いと互換性

光ケーブル シングル と マルチ の 違いは、コネクタやケーブル本体の見た目にも現れることがあります。しかし、外観だけでは判別が難しい場合も少なくありません。一般的に、シングルモード光ファイバーは、ケーブルの外被の色が黄色である場合が多いですが、これはあくまで一般的な慣習であり、メーカーによって異なることもあります。マルチモード光ファイバーは、オレンジ色やアクアブルーなどの色が多い傾向があります。

コネクタの種類も様々ですが、シングルモード用とマルチモード用で互換性がないわけではありません。例えば、SCコネクタやLCコネクタといった一般的に使われるコネクタは、シングルモード用、マルチモード用ともに存在します。ただし、光信号を効率的に伝送するためには、対応する種類の光ファイバーとコネクタを組み合わせることが重要です。誤った組み合わせは、信号の損失や通信不良の原因となります。

注意点として、

  • ケーブルの外被の色はあくまで目安
  • コネクタ形状が同じでも、内部の光ファイバーの種類が異なる場合がある

ということを覚えておくと良いでしょう。

まとめ:あなたの用途に最適なのは?

ここまで、光ケーブル シングル と マルチ の 違いについて詳しく見てきました。シングルモードは「長距離・高速」、マルチモードは「短距離・コストパフォーマンス」というキーワードで整理できます。どちらを選ぶかは、ネットワークの規模、必要な通信速度、そして予算によって決まります。ご自身の環境や目的に合わせて、最適な光ファイバーを選んで、快適な通信環境を構築しましょう。

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