投資をしていると、「分配金」と「配当金」という言葉をよく耳にしますよね。どちらも会社や投資信託から受け取れるお金ですが、実はそれぞれ意味が違います。 分配金と配当金の違い をしっかりと理解することは、賢く投資をする上でとても大切です。今日は、この二つの違いを分かりやすく、そして詳しく解説していきます!

分配金と配当金:そもそも何が違うの?

まず、一番大事なのは「どこからお金が出ているか」という点です。配当金は、株式会社がその年の利益の一部を株主に還元するものです。つまり、会社が稼いだお金から支払われるものなんですね。

一方、分配金は、投資信託という「たくさんの人のお金をまとめて、プロが色々なものに投資する」商品から支払われるものです。投資信託は、株式だけでなく債券や不動産など、様々なものに投資をして、そこから得られた利益を投資家に分配します。なので、分配金は「投資信託が運用して得た収益」から支払われる、と考えると分かりやすいでしょう。

まとめると、

  • 配当金: 株式会社の利益から支払われる。
  • 分配金: 投資信託が運用して得た収益から支払われる。

この基本的な違いをまずは押さえておきましょう。

配当金:株式会社からの「おすそ分け」

配当金は、文字通り「配る」お金です。会社が事業を頑張って利益が出たときに、株主さんたちに「いつも応援ありがとう!」という気持ちを込めて渡される、いわば「おすそ分け」のようなものです。

配当金には、いくつか種類があります。

  • 普通配当: 会社の通常の事業活動から得られた利益から支払われます。
  • 特別配当: 事業の売却益など、一時的に得られた大きな利益から支払われることがあります。

また、配当金は必ず支払われるわけではありません。会社は利益が出ても、それを事業の成長のために再投資することを選ぶ場合もあります。そのため、配当金の有無や金額は、会社の業績や方針によって変わってきます。

配当金をもらうためには、権利確定日(配当を受け取る権利がある日)に株を保有している必要があります。この権利確定日に株を持っているかどうかで、配当金を受け取れるかどうかが決まるんですね。

分配金:投資信託の「運用成果」

分配金は、先ほども触れたように、投資信託が運用をして得た利益から支払われます。投資信託には、様々な資産(株、債券、不動産など)が含まれており、それらが値上がりしたり、利息や家賃収入を得たりすることで、投資信託全体に利益が生まれます。

投資信託からの分配金には、主に以下の2つの種類があります。

  1. 普通分配金: 投資信託の決算時に、運用によって得られた収益(利子や配当金など)から支払われます。
  2. 特別分配金: 投資信託の保有期間中に、投資信託の基準価額(投資信託の価値のこと)が値上がりした部分から支払われることがあります。これは、投資信託を解約せずに、一部の値上がり益を受け取るイメージです。

分配金が支払われると、原則として投資信託の基準価額は、支払われた分配金の額だけ下がります。これは、投資信託の資産からお金が外に出ていくからです。

分配金は、毎月支払われるもの(毎月分配型)もあれば、年に数回、あるいは年に一度など、決まったタイミングで支払われるものもあります。投資信託によって、分配頻度や金額は大きく異なります。

分配金・配当金の「税金」はどうなる?

分配金と配当金は、どちらも投資家にとって嬉しい収入ですが、税金がかかるのを忘れてはいけません。基本的には、どちらも「雑所得」や「配当所得」として扱われ、約20%の税金(所得税・住民税)がかかります。ただし、NISAやつみたてNISAなどの非課税制度を利用している場合は、税金がかからないこともあります。

税金のかかり方には、さらに細かいルールがあります。

  • 配当金: 源泉分離課税といって、証券会社があらかじめ税金を差し引いてくれる場合が多いです。
  • 分配金(普通分配金): こちらも同様に源泉徴収されることが多いですが、一部、自分で確定申告が必要になるケースもあります。

特に、分配金には「元本払戻金(がんぽんしはらいきん)」といって、実質的には投資元本の一部が返還されているだけなので、税金がかからない場合があります。これは、投資信託によっては、分配金を受け取っても、その分だけ投資信託の価値(基準価額)が下がっているように見える場合に起こります。

正確な税金の扱いは、投資している金融商品や証券会社によって異なる場合があるので、不明な点は必ず確認するようにしましょう。

分配金・配当金の「受取方法」

分配金や配当金を受け取る方法は、いくつかあります。証券口座を開設している場合、通常は証券口座に自動的に振り込まれることが多いです。

主な受取方法は以下の通りです。

方法 詳細
証券口座への入金 ほとんどのケースで、保有している証券口座に自動的に振り込まれます。
登録した銀行口座への振込 一部の証券会社では、自分で登録した銀行口座に直接振り込んでもらうことも可能です。
株式数比例配当(株式のみ) 保有している株数に応じて、配当金が計算され、支払われます。

近年では、環境への配慮や手続きの簡略化から、証券口座への自動入金が一般的になっています。

また、配当金については、株主優待のように、現金ではなく「株主優待券」や「自社製品」などで受け取る選択肢がある会社もあります。これは、配当金とは別に、会社が株主への感謝の気持ちとして用意しているものです。

分配金は、投資信託という性質上、現金で受け取るのが基本となります。

分配金・配当金:どちらを選ぶ?投資戦略との関係

分配金と配当金、どちらを重視するかは、あなたの投資スタイルや目標によって変わってきます。それぞれにメリット・デメリットがあるため、自分に合った方を選ぶことが大切です。

配当金重視の投資(インカムゲイン投資)

  • メリット: 定期的に収入が得られるので、生活費の足しにしたり、再投資に回したりしやすい。
  • デメリット: 会社の業績が悪化すると、配当金が減ったり、なくなったりするリスクがある。

分配金重視の投資(投資信託)

  • メリット: プロが運用してくれるため、分散投資ができ、リスクを抑えやすい。
  • デメリット: 運用コスト(手数料)がかかる。分配金が少ない、あるいは分配金が出ない(運用益を再投資に回す)ファンドもある。

近年では、配当金を再投資して、さらに株数を増やしていく「配当再投資」という戦略も人気があります。これは、複利効果を狙った長期投資の方法です。

投資信託でも、分配金を「出す」タイプと「出さない」タイプがあります。分配金を出さないファンドは、運用益をそのままファンド内に積み立てていくため、基準価額が上昇しやすくなる傾向があります。どちらが良いかは、ご自身の投資目的によります。

分配金・配当金:投資の「出口戦略」にも影響

分配金や配当金は、投資を始めた後の収入だけでなく、投資を「やめる時」、つまり「出口戦略」にも影響を与えます。特に、退職後の生活資金などを考えている方にとっては、重要なポイントです。

例えば、配当金狙いで投資をしている場合、定期的な配当収入が、老後の生活費を補う助けになる可能性があります。しかし、株価が大きく下落してしまい、配当金も期待できなくなった場合は、計画を見直す必要が出てきます。

一方、投資信託の分配金も、毎月一定額を受け取ることで、安定した収入源となり得ます。ただし、分配金は基準価額から支払われるため、分配金を多く受け取りすぎると、将来的な資産の伸びを鈍化させてしまう可能性もあります。

投資を始める前に、自分がどのように投資を続け、そしてどのように投資からお金を引き出していくのか、おおまかな計画を立てておくことが重要です。分配金や配当金が、その計画の中でどのような役割を果たすのかを理解しておきましょう。

いかがでしたか?分配金と配当金の違い、そしてそれぞれの特徴について、少しでも理解が深まったでしょうか。どちらも投資家にとって嬉しいものですが、その仕組みや性質は異なります。ご自身の投資目標に合わせて、どちらを重視するか、あるいは両方をバランス良く取り入れるかなどを考えてみてくださいね。賢い投資で、あなたの資産を育てていきましょう!

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