「密葬」と「家族葬」、どちらも近親者だけで行うお葬式ですが、実は少し意味合いが違います。「密葬と家族葬の違い」を理解しておくと、ご自身の希望に合ったお葬式を選ぶ際や、いざという時に慌てず対応できるようになります。今回は、この二つのお葬式の違いについて、分かりやすく解説していきます。

「密葬」と「家族葬」の基本的な違い

「密葬」と「家族葬」の大きな違いは、その「参加者の範囲」と「目的」にあります。密葬は、本来「身内だけでひっそりと営む葬儀」という意味合いが強く、故人と最も親しかった数名で行われることが一般的です。一方、家族葬は、文字通り「家族と近親者」で行う葬儀を指し、密葬よりも少し広い範囲の親族が含まれることがあります。 どちらの形式を選ぶにしても、故人を偲ぶ気持ちを大切にし、心温まるお別れの場にすることが最も重要です。

具体的に、参加者の人数や範囲は以下のように考えられます。

  • 密葬: 故人の配偶者、子供、親など、最も近しい数名(5~10名程度)
  • 家族葬: 故人の配偶者、子供、親に加え、兄弟姉妹、孫、ごく親しい友人も含まれる場合がある(10~30名程度)

また、目的についても少し違いがあります。

  1. 密葬: 故人の遺志を尊重し、極力外部に知らせず、静かにお別れをしたいという意向が強い場合。
  2. 家族葬: 近親者だけで見送ることで、費用を抑えたり、式を簡略化したいという意向がある場合。

「密葬」とは?その特徴と意味合い

密葬は、文字通り「密やかに、ひっそりと行う葬儀」です。これは、故人の遺志を汲んで、あるいは遺族の希望として、ごく限られた身内だけで執り行われるお葬式のことです。近所の方や友人、職場関係者など、故人と親しかったとしても、一般の弔問客を招かないのが密葬の特徴です。 なぜ密葬を選ぶのか、その背景には故人や遺族の「静かに見送りたい」という強い願いがあることが多いです。

密葬には、以下のような特徴があります。

  • 参加者: 故人の配偶者、子供、親など、本当に身近な数名に限られる。
  • 情報公開: 葬儀の日時や場所は、ごく一部の人にのみ伝えられ、一般には公表されない。
  • 香典: 香典を受け取らない場合が多い。

密葬の流れは、一般的なお葬式と大きく変わりませんが、呼ぶ人が少ない分、よりアットホームな雰囲気になります。

項目 密葬の場合
弔問客 ほとんどいない
規模 小規模

「家族葬」とは?その柔軟性と多様性

家族葬は、その名の通り「家族と近親者」を中心に執り行われるお葬式です。密葬よりも少し広い範囲の親族が参加することもありますが、それでも一般的なお葬式に比べると、規模は格段に小さくなります。家族葬の魅力は、その柔軟性にあります。 形式にとらわれず、故人らしいお別れの形を自由に作れるのが家族葬の大きなメリットです。

家族葬の一般的な特徴は以下の通りです。

  1. 参加者: 故人の配偶者、子供、親、兄弟姉妹、孫、そしてごく親しい友人など。
  2. 規模: 密葬よりは多いが、一般的なお葬式よりは小規模。
  3. 通夜・告別式: 通夜は行わず、告別式のみを行う、あるいは一日葬(告別式のみ)といった形も多い。

家族葬では、参列者も限られるため、一人ひとりが故人との思い出を語り合ったり、ゆっくりと故人を偲ぶ時間を持ちやすくなります。

  • メリット: 費用を抑えられる、弔問客への対応が楽、故人らしい温かいお別れができる。

「密葬」と「家族葬」の参加者の範囲について

「密葬」と「家族葬」を分ける最も分かりやすいポイントは、やはり「参加者の範囲」です。密葬は、文字通り「密」な、つまりごく限られた、故人と最も関係の深い人だけで行われます。例えば、配偶者、子供、そしてご両親といった、まさに「核」となる家族のみ、というイメージです。 この「誰を呼ぶか」という線引きが、密葬と家族葬の大きな違いを生み出します。

参加者の範囲を具体的に見てみましょう。

  • 密葬: 故人の配偶者、子供、親。場合によっては、ごく近しい孫も含まれることがある。
  • 家族葬: 故人の配偶者、子供、親に加え、兄弟姉妹、叔父叔母、甥姪、そして親しい友人なども含まれることがある。

家族葬は、密葬よりも少し「家族」という言葉の範囲が広がるイメージです。例えば、故人の兄弟姉妹は、密葬では呼ばないけれど、家族葬なら呼ぶ、といったケースが考えられます。

  1. 密葬:数名程度
  2. 家族葬:10~30名程度(あくまで目安です)

「密葬」と「家族葬」の目的の違い

「密葬」と「家族葬」では、その「目的」にも微妙な違いがあります。密葬は、故人の「静かに、ひっそりと見送られたい」という遺志を最優先する場合に選ばれることが多いです。つまり、外部に葬儀のことを知らせず、できるだけ簡潔に済ませたいという意向が強いのです。 この「静かに」という点が、密葬の目的を語る上で非常に重要です。

一方、家族葬は、必ずしも「静かに」という点だけを追求するわけではありません。もちろん、近親者だけで行いたいという意向はありますが、それに加えて「費用を抑えたい」「参列者の負担を減らしたい」「故人らしい温かいお別れをしたい」といった、より現実的で多様な目的が含まれることがあります。

目的をまとめると、以下のようになります。

葬儀形式 主な目的
密葬 故人の遺志を尊重し、静かに見送る
家族葬 近親者だけで見送る、費用・規模の軽減、故人らしいお別れ

「密葬」と「家族葬」の費用について

「密葬」と「家族葬」では、費用面にも違いが出てきます。一般的に、参列者が少ないほど、葬儀にかかる費用は抑えられます。 そのため、経済的な負担を減らしたいという理由で、家族葬を選ぶ方も少なくありません。

密葬は、参加者がごく限られているため、お料理や返礼品などの費用が最小限で済みます。しかし、だからといって極端に安くなるわけではありません。葬儀一式にかかる基本費用(祭壇、棺、火葬料など)は、規模が小さくても一定程度発生します。

家族葬は、密葬よりは参加者が多い傾向があるため、その分費用はやや高くなることもありますが、それでも一般的なお葬式に比べると、かなり費用を抑えることが可能です。

費用の目安としては、以下のような傾向があります。

  • 密葬: 最も費用が抑えられる可能性が高い。
  • 家族葬: 一般的なお葬式よりは抑えられるが、密葬よりは高くなる場合がある。

「密葬」と「家族葬」の弔問客への対応

「密葬」と「家族葬」では、弔問客への対応にも大きな違いがあります。密葬の場合、そもそも外部の弔問客を招かないため、弔問客への対応という概念はほとんどありません。 この「弔問客への対応がない」という点が、遺族の負担を大きく軽減する要素の一つです。

家族葬の場合も、参列者は近親者や親しい友人に限られますが、それでも「弔問客」という括りで考えた場合、密葬よりは対応する範囲が広くなります。しかし、あくまで「家族」という枠組みなので、一般的なお葬式のように、職場関係者や、そこまで親しくない方々からの弔問に対応する必要はほとんどありません。

対応の違いをまとめると、以下のようになります。

  1. 密葬: 外部からの弔問客はほぼなく、対応は最小限。
  2. 家族葬: 近親者や親しい友人からの弔問はあるが、一般的なお葬式よりは範囲が狭い。

どちらの形式でも、遺族が精神的・肉体的に参ってしまうような過剰な対応は求められないのが、近親者中心のお葬式の大きな特徴と言えるでしょう。

密葬と家族葬、どちらを選ぶにしても、故人を偲び、心温まるお別れをすることが一番大切です。ご自身の状況や、故人の遺志をよく考えながら、最適な形を選んでくださいね。

Related Articles: