「国債(こくさい)」と「公債(こうさい)」、なんだか似ているけれど、具体的に何が違うの?と疑問に思ったことはありませんか? 実は、この二つの言葉、 国債 と 公債 の 違い は、発行する主体によって決まるんです。簡単に言うと、国が発行するのが国債、国以外の公共団体が発行するのが公債、ということなんですよ。

発行する「誰」が違う!国債と公債の根本的な違い

まず、一番わかりやすい 国債 と 公債 の 違い は、誰が発行しているか、ということです。国債は、日本国政府が発行する借金のようなもの。国の運営に必要な資金を集めるために発行されます。一方、公債は、国だけでなく、都道府県や市町村といった地方公共団体が発行する借金のこと。地域のインフラ整備や公共サービスの提供など、その地域に必要な事業のために使われます。

この違いを整理してみましょう。

  • 国債 :日本国政府が発行
  • 公債 :地方公共団体(都道府県、市町村など)が発行

この発行主体が違うという点が、国債と公債の最も重要な違いと言えるでしょう。

もう少し詳しく見ていくと、発行の目的にも少し違いがあります。国債は、国の財政を運営するため、例えば社会保障費や防衛費、公共事業費など、国全体の大きな事業のために使われることが多いです。一方、公債は、その地域に住む人々の生活に直結するような、例えば道路の整備、学校の建設、図書館の運営など、より地域密着型の事業に使われることが一般的です。

国債の種類:どんな「国」の借金があるの?

国債には、実は色々な種類があります。発行する期間や、金利の決め方などで区別されるんです。

  1. 短期国債 :1年以内に満期が来る、比較的短い期間の国債です。
  2. 中期国債 :満期までの期間が数年程度の国債です。
  3. 長期国債 :満期までの期間が10年以上の、比較的長い期間の国債です。

例えば、政府が急な支出に対応するために一時的にお金を借りたい場合は短期国債、将来の大きなインフラ投資のために計画的にお金を借りたい場合は長期国債を発行するといったように、目的に応じて使い分けられます。

国債の種類 満期までの期間 主な用途
短期国債 1年以内 一時的な資金調達
中期国債 数年程度 中期的な資金調達
長期国債 10年以上 長期的なプロジェクト

このように、国債はその満期までの期間によって、名前が変わってくるのです。

公債の種類:地方自治体も色々な「借金」をする

公債も、国債と同じように、発行する地方公共団体によって、そしてその目的によって、様々な種類に分けられます。地方自治体がお金を借りる目的は、それぞれの地域が抱える課題を解決するためです。

公債には、大きく分けて以下のようなものがあります。

  • 普通地方債 :地方自治体が、公共施設の新設・改築、災害復旧など、幅広い目的で発行できる借金です。
  • 特別地方債 :特定の事業(例えば、公営企業会計など)のために発行される借金です。

例えば、都道府県が新しい空港を建設するために資金が必要な場合、市町村が新しい学校を建てるために資金が必要な場合など、それぞれが発行する借金が公債にあたります。

地方公共団体は、自分たちの地域にとって何が必要かを考え、そのために公債を発行して資金を集めるのです。 この、地域の実情に合わせて資金調達ができるのが公債の大きな特徴です。

投資家にとっての「国債」と「公債」

では、私たちのような投資家が国債や公債を買う場合、どのような違いがあるのでしょうか?

まず、 国債 は、国が発行しているという安心感から、比較的安全な投資先と考えられています。国が破産する可能性は極めて低いからです。

一方、 公債 は、発行しているのが地方公共団体なので、国債に比べると、発行する自治体の財政状況によってリスクが異なってきます。もちろん、多くの公債は安全性が高いものですが、念のため、発行している自治体の財政状況などを確認することも大切です。

投資家にとっては、

  • 国債 :国の信用力に基づいた、安全性の高い投資先
  • 公債 :発行する自治体の信用力によってリスクが異なるが、地域経済に貢献できる

という側面があります。

国債と公債の金利はどう違う?

国債と公債では、一般的に金利(利子)にも違いが見られます。これは、先ほども触れた「信用力」が関係しています。

一般的に、信用力が高いとされる国が発行する国債の方が、信用力が自治体によって異なる公債よりも、金利が低くなる傾向があります。これは、国が破産するリスクが低いと見なされるため、投資家はより低い金利でも安心して投資しやすいからです。

つまり、

  • 国債 :信用力が高いため、一般的に 金利は低め
  • 公債 :自治体の信用力によるが、国債より 金利が高め になる場合がある

ということです。もちろん、これはあくまで一般的な傾向であり、市場の状況や個々の国債・公債の条件によって金利は変動します。

国債と公債の「満期」と「償還」

国債も公債も、発行されたら必ず「満期」が来て、発行した国や自治体が、借りたお金(元本)と利子を投資家に返済します。この元本と利子を返済することを「償還(しょうかん)」と言います。

償還の期間は、国債も公債も、発行する際に決められています。国債には、数年で償還されるものから、数十年かけて償還されるものまで様々です。公債も同様に、事業の規模や資金計画に合わせて、償還期間が設定されます。

例えば、

  • 短期国債:1年以内
  • 長期国債:10年~30年
  • 普通地方債:5年~20年

といったように、満期までの期間は、発行する主体や目的によって大きく異なります。

国債と公債の「償還」は、どちらも発行した主体が責任を持って行います。

まとめ:国債と公債、どちらも私たちの生活を支える大切な借金

ここまで、国債と公債の主な違いについて見てきました。発行する主体が国か、それ以外の公共団体か、という点が一番大きな違いですが、どちらも国や地域がより良い社会を作るために、必要な資金を調達するための大切な手段です。国債は国の大きな事業を支え、公債は地域の生活を支えている、と言えるでしょう。

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