「国民年金」と「国民年金基金」、名前は似ているけれど、一体何が違うの? そう思っている人も多いのではないでしょうか。この二つは、将来の生活を支えるための大切な制度ですが、その役割や仕組みにははっきりとした違いがあります。今回は、そんな 国民 年金 と 国民 年金 基金 の 違い を、わかりやすく、そして詳しく解説していきます。
制度の基本:誰が、何を、どうするの?
まず、国民年金についてお話ししましょう。国民年金は、日本に住む20歳から60歳までのすべての人が加入する、国の基本的な年金制度です。これは「基礎年金」とも呼ばれ、万が一の病気やケガで働けなくなったり、老齢になったり、亡くなったりしたときに、本人や家族の生活を支えるためのものです。毎月保険料を納めることで、将来、年金を受け取ることができます。
一方、国民年金基金は、国民年金だけでは十分な老後資金を確保するのが難しい場合に、上乗せして加入できた私的年金制度でした。これは、自営業者やフリーランスなど、会社員や公務員と比べて将来受け取る公的年金額が少なくなりがちな人たちを主な対象としていました。国民年金基金に加入することで、より手厚い老後保障を目指すことができたのです。 国民 年金 と 国民 年金 基金 の 違い を理解する上で、この「基礎」と「上乗せ」という点は非常に重要です。
表にまとめると、こんな感じです。
| 制度名 | 加入対象 | 目的 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 国民年金 | 20歳~60歳までの全国民 | 老齢、障害、死亡に対する基礎的な保障 | 国の年金制度。加入は義務。 |
| 国民年金基金 | 国民年金加入者(特に自営業者など) | 国民年金の上乗せ保障 | 任意加入の私的年金。2017年をもって新規加入は終了。 |
国民年金基金はなぜなくなったの?
さて、国民年金基金について、もう少し詳しく見ていきましょう。先ほども触れましたが、国民年金基金は2017年1月1日をもって新規での加入が終了しています。これは、2017年4月に新たな公的年金制度である「iDeCo(個人型確定拠出年金)」が、より多くの人が利用できるよう改正されたためです。国民年金基金は、その役割をiDeCoへと引き継ぐ形になったのです。
国民年金基金には、いくつかの種類がありました。例えば、
- 全国規模で運営されていた「国民年金基金」
- 地域ごとに運営されていた「地域型国民年金基金」
などです。それぞれ、掛金や将来受け取れる年金額に違いがあり、自分に合ったものを選ぶことができました。
国民年金基金のメリットとしては、
- 掛金が全額所得控除になるため、所得税や住民税が安くなる
- 将来受け取る年金も、税制上の優遇措置があった
- 複数の給付プランから選べた
などが挙げられます。これらのメリットは、現在iDeCoでも引き継がれています。
ただし、国民年金基金にはデメリットもありました。例えば、
- 一度加入すると、原則として途中で解約できなかった
- 加入期間によっては、受け取る年金額が掛金に見合わない場合があった
といった点です。 国民 年金 と 国民 年金 基金 の 違い を理解する上で、これらのメリット・デメリットも知っておくと、より深く制度を理解できるでしょう。
国民年金基金の「その後」について
国民年金基金の新規加入は終了しましたが、すでに加入している人はどうなるのでしょうか。ご安心ください。加入中の国民年金基金は、そのまま継続して加入・給付を受けることができます。つまり、2017年1月1日以前に国民年金基金に加入された方は、今まで通り、国民年金基金からの給付を受け取ることができます。
給付の受け取り方には、
- 終身年金(亡くなるまでずっと受け取れる)
- 有期年金(一定期間だけ受け取れる)
- 一時金(年金ではなく、まとめて受け取る)
といった選択肢がありました。どの受け取り方を選んだかは、加入時に決めた内容によって異なります。
もし、現在国民年金基金に加入していて、給付に関する疑問がある場合は、加入している基金の事務局に問い合わせてみましょう。連絡先は、国民年金基金の加入時に受け取った書類などに記載されているはずです。
国民年金基金の代替となるiDeCoとは?
先ほども少し触れましたが、国民年金基金の役割を引き継いだのが、iDeCo(個人型確定拠出年金)です。iDeCoは、自分で掛金を拠出し、自分で運用方法を選んで、老後資金を準備していく私的年金制度です。国民年金基金と同様に、掛金は全額所得控除の対象となり、運用益も非課税、受け取る際にも税制優遇があるなど、税制上のメリットが非常に大きいのが特徴です。
iDeCoの主な特徴は以下の通りです。
- 掛金が全額所得控除 :納めた掛金が、その年の所得から差し引かれるため、所得税や住民税が軽減されます。
- 運用益が非課税 :投資で得られた利益には税金がかかりません。
- 受け取り時も税制優遇 :年金形式で受け取る場合は公的年金等控除、一時金で受け取る場合は退職所得控除といった税制優遇があります。
iDeCoを利用できるのは、国民年金加入者であれば、原則としてすべての人です。ただし、自営業者や会社員、公務員など、立場によって掛金の上限額が異なります。例えば、
| 加入者の区分 | 月額掛金上限額 |
|---|---|
| 自営業者など(第1号被保険者) | 68,000円 |
| 会社員(第2号被保険者、企業年金なし) | 23,000円 |
| 公務員など(第2号被保険者、企業年金あり) | 12,000円 |
となっています。 国民 年金 と 国民 年金 基金 の 違い 、そしてiDeCoとの違いを理解する上で、この掛金の上限額も重要なポイントです。
iDeCoは、自分で運用するため、ある程度のリスクを伴います。しかし、長期的な視点で資産形成を行うことで、将来の安心につながる可能性が高い制度と言えます。
国民年金と国民年金基金の「まとめ」
ここまで、国民年金と国民年金基金の違いについて、詳しく見てきました。簡単にまとめると、国民年金はすべての人が加入する「基礎」となる年金制度であり、国民年金基金は、その基礎年金に上乗せする形で、より手厚い保障を目指すための「私的年金」であった、ということです。そして、国民年金基金の役割は、現在iDeCoへと引き継がれています。
国民年金への加入は義務ですが、国民年金基金やiDeCoへの加入は任意です。しかし、将来の生活を豊かにするためには、これらの上乗せ制度を賢く活用していくことが大切になります。 国民 年金 と 国民 年金 基金 の 違い を理解し、ご自身のライフプランに合った制度を選択していきましょう。
将来のために、今できることを考えてみることが、安心できる老後への第一歩です。